こころに騙されないために

こころに騙されないために

自称心理学徒のブログ

『統計嫌いのための心理統計の本』は卒論のデータ分析に使える初心者のための良本

データ分析初心者

最近は卒論に四苦八苦しています。一応3年生までのゼミで統計をかじってはいるんですが、全くわからない。かなり放任主義な教授なのでわからないまま放置されてとうとうデータ分析を使う段階まできてしまいました。一応相関係数を出すとか基本的なところはEXCELやRである程度できるのですが、それ以上の検定や分析はよくわかりません。

そういう段階で読んだのがこの『統計嫌いのための心理統計の本』です。

 

 この本はかなりわかりやすく統計の手法について解説されていて、これからの研究方針をまとめることができました。「心理統計」とタイトルについていますが、心理学関係なく使える内容です。

 

「質問できるようになる」本

この本の良い点は「統計をできるようにならなくていい」というスタンスで書かれているところです。なので数式も演習も出てきませんし、統計ソフトの使い方も載っていません。
この本のゴールは「統計を分かっている人に質問できるようになる」ということです。例えば幼稚園児に「因数分解ってなに?」と質問されても、前提となる知識(四則演算など)が多すぎてすぐには答えられません。私のような統計が苦手な人も同様で、統計ができる人や教授にとってもどこから教えればいいのか分からず困ってしまいます。

そのため、質問してその回答を理解できる程度の知識を身につける、ということを目指しているのです。

統計の授業で、「理系学生は統計の理屈まで計算で求める授業をやるけど、文系学生は”とりあえず使える”状態になれれば十分です」と言われたことがあります。この本の考え方もこれに似ています。

t検定? 分散分析? どれがいいの? という疑問を解決できる

具体的にこの本が扱っているのは、「統計手法の選び方」とそれを理解するための最低限の用語集です。用語集の方はなんとなく知っていることも多くありましたが、「統計手法の選び方」の方は初めて知ることばかりで、なおかつすぐに研究に使えそうな内容だったのでとても参考になりました。

特に、66ページに載っているフローチャートとその解説がかなり参考になります。知りたいことはなにか?、データの性質はどうか?、などの質問にそってフローチャートをみていくと、どの統計手法を使えば良いかわかるようになっています。

これで例えばt検定を使うということに決まれば、あとはt検定の関数をググるなり、教授やできる人に訊けば良いというわけです。

もちろん、その統計手法がどういう理屈で作用しているのかということも、丁寧に図解されているので自分でも理解した上で使うことができるようになりました。